競売物件について
近年、一般の方でも不動産を競売で購入する方が増えてきています。
お得に見える競売物件ですが、それには理由があります。
競売物件の落札後は所有権の移転のみが行われ、引き渡し義務がありません。これは、必要であれば入居者へ立ち退きの交渉を行わなければならず、鍵の有無、付帯設備の状況、敷地の境界もあいまいであるということです。また瑕疵担保責任がありませんので、雨漏り、シロアリなどの可能性、近隣トラブルなど思わぬ落とし穴があるかもしれません。
そして、競売にかけられた不動産では基本的に内覧することができませんので評価書の記述から推定する必要があります。このような理由から競売不動産は、市場の物件より安く出回っております。
弊社では、不動産の調査や手続きを代行し、プロの目線からアドバイスをいたします。
任意売却について
任意売却とは?
債務者(借主/貴方)と各金融機関(債権者)との合意のもと、入札開始前に債務を整理して、競売(けいばい)の対象となる不動産を 任意に売却することです。
通常、債務者(借主/貴方)が住宅ローン・借入金等の支払いが困難になった場合、債権者(金融機関など)が担保不動産を差押え、不動産競売の申立てを行いますが、その不動産を競売で売却するのではなく、不動産所有者と各債権者の合意のもと、競売よりも有利な条件で売却することができます。
任意売却のメリット
任意売却することにより市場価格に近い価格で売却できます。 競売にはない下記のようなメリットが生まれる可能性があります。
- 通常売却時にかかる以下の支払いも債権者より支払われます。
- 滞納分管理費(マンション等、管理費の有る場合) → 債権者が管理組合へ支払う
- 滞納分住民税・固定資産税 → 債権者が物件管轄の税務署へ支払う
- 抵当権抹消費用 → 債権者が司法書士へ支払う
- 抵当権の解除による書類代 → 債権者が抵当権設定者・利害関係人へ支払う
- 不動産業者への仲介手数料 → 債権者が不動産業者へ支払う
- 市場価格に近い値段で売却が出来る為に、競売より借人金を多く返済できる。
- 一般の売却と同じ販売活動を行うので近隣に事情を知られない。周りに多重債務・競売等を知られずに内密に売却できる。
- 話し合いにより、引越し費用、その他手当を受け取ることも可能。
任意売却フロー
※ここでの「債権者」とは住宅ローン会社または金融機関のことです。
滞納している方の場合
- 債権者からの催促
- 弊社へ相談。返済・債務状況の確認。
支払いを続けている方の場合
- 弊社へ相談。返済・債務状況の確認。
- 滞納する前に債権者と交渉し、交渉後支払いを停止。
- 販売価格の調査と確認場合によっては債権者への同意が必要
- 専任媒介契約の締結お客様と弊社の間でご自宅販売の契約を結ぶ
- 債権者に専任媒介契約書(コピー)を送付債権者に当社が販売活動をする旨を伝える
- 販売活動の開始を素早くするために、業者間物件情報システム「レインズ」などへ積極的に登録を行い販売
また状況により「新聞チラシ」「住宅情報誌」および「販売会」を積極的に行う
- 買い主様より買付証明書を受理
- 売買契約の締結居住している場合には引っ越し先を探す
- 債権者との交渉抵当権全額の抹消の協議そして応諾「配分表」の作成
- 債権者との合意、抵当権の解除、差押えの取り下げ
- 決済・所有権移転そしてお引き渡し
- 債権者との残務の返済方法の決定。 一般的には残債務は一時金で処理します。
多くの場合数年間は年1万円程度を毎月々返済します。
- ローンからの解放そして再スタート
- 数年後位いには新しいマイホームの購入が可能となる
以上が一般的な「任意売却の流れ」ですが、お客様の事情により多種多様なケースが有り、 その方法も多種多様となります。お客様と弊社で入念なお話し合いを行いお客様にとって最良の方法で対処して参ります。 また、状況に応じ専門の弁護士などの紹介も行います。どうぞお気軽にご相談ください。
競売について
競売とは?
借入金の返済ができない債務者がその担保として提供していた土地や建物などの不動産を債権者が裁判所に申し立て、その結果裁判所が売却する不動産を競売物件といい、その不動産を最低売却価格以上の最高値で落札するシステムのことを「競売」といいます。 競売物件は裁判所に委嘱された不動産鑑定士がその価格を決めます。これが最低売却価格です。
この価格は競売という特殊性に鑑み市場価格よりもかなり低くなっています。市場価格の5~7割といってもいいでしょう。欠陥があるから安いというのではありません。何の手入れもせずに十分に住むことが出来る物件もたくさんあります。ただし、落札代金全額を裁判所に納付するまでは家屋内には入れません。
そのため内部がどのような状態か裁判所の添付資料で判断するほかはありません。また、背後には複雑な権利関係が潜んでいる場合が多々あります。それらを事前に調査することは一般の方々には 非常に難しい面があります。 そのためには私達経験豊富な専門家が必要となってきます。 物件を取得した後、リフォームが必要な場合があります。 また占有者があったり、複雑な権利関係が存在することもあり法的な処理が必要なこともあります。そのうえ必ずしも欲しい物件が安く落札出来るとは限らないということも念頭においたほうがいいでしょう。
競売のデメリット
競売のデメリット(不利益)とは、競売物件を買う側の立場にたった見方では無く、 不本意ながらご自分の財産を売らなければならなくなった方々の立場から見た 「競売(けいばい)のデメリット」です。
- 相場価格よりも大幅に安い価格で売却される。従って、任意売却より残債務が多くなる。
- 立ち退きを余儀なくされた場合、引越し代はもらえません。任売の場合、売却代金の中から引越し代が手当てされる。
- お手持ちの不動産周辺にお住まいの方に、競売になったことが知られてしまう。(新聞発表等)
- 謄本上に記載された債権者と残債の話をすることなく落札されてしまうので、後々の支払いのトラブルが起こる場合もあります。
競売フロー
- 【住宅ローンの滞納】1ヶ月ローンの支払いを遅延すると、督促状が来ます。
- 【債権者からの呼び出し・支払いについての相談】約2ヶ月ローンの支払いを遅延すると、債権者から呼び出され返済について話し合います
債権者の提案に応じた場合
- 【支払い方の再調整】この時点で担当者に任意売却を進められることもあります。
- 【再度滞納】期限の利益の損失となります。
- 【債権者が保証会社に代位弁済を要求】債権・担保物権などが求償権の範囲で保証会社に移転して、完全なる不良債権として扱われます。また、個人信用情報に事故(ブラック)としての記録が残され、以後金融機関等からの借入が困難になります。
- 【差押】差押とは担保権実行の為の手段であり、債権者が競売開始を申し立てた時点で不動産に設定される登記です。以後、不動産の所有者は不動産を自由に処分することが出来なくなります。
- 【競売】不良債権となった債務の最終処理の手段です。
- 【入札】競売の最終段階です。実務的には期間入札が間近に迫ると、任意売却に応じてもらえない事が多くなります。(原則的には開札の前日まで応じてもらえるはずですが)
- 【立ち退き】競売落札者との金銭的な話し合いに応じて物件を引渡すか、あるいは話し合いに応じず立ち退きを拒むか。どちらの場合にも占有を続ける正当な権限がありませんので、いずれは立退かざるを得なくなります。